当館について
重要文化財・史跡
1904(明治37)年に横浜正金銀行(よこはましょうきんぎんこう)本店として建てられ、現在、国の重要文化財・史跡に指定されている歴史的建造物の中に「かながわの文化と歴史」をテーマとし、神奈川の先史から現代までの資料を展示しています。
年数回は特別展も開催しており、また、1階の無料ゾーンには、ミュージアムライブラリー、ショップ、喫茶ともしびがあります。
横浜のみなとみらい地区に隣接するなど、様々な観光施設に囲まれながら、館内では明治時代の雰囲気と神奈川の歴史に触れることができます。他の施設にはないこの空間をぜひ体験してみてください。
歴史
横浜は、1858(安政5)年の日米修好通商条約の締結により、翌1859(安政6)年に開港しました。横浜は居留地として外国商人等が溢れる町となりました。当時は、輸出品は生糸・茶、輸入品は綿織物、毛織物が主であり、取引は、日本の商人と外国商人との間で行われていました。
そのため、外国商人との取引の不便さや紙幣と正貨の差価に悩まされたことから、正金(現金)による堅実な金融と取引の円滑化、さらに貿易の増進を促すために、福沢諭吉や大隈重信大蔵卿らの支援により、横浜正金銀行は国立銀行条例に準拠し、中村道太を初代頭取として1880(明治13)年2月28日に現在地で開業しました。
1880年 |
横浜正金銀行、国立銀行条例により営業開始。営業期限は満20箇年。 住所:横浜区南仲通4丁目(7月11日に南仲通5丁目へ移転) 資本金:300万円 目的:内外の一般の銀行事業。外国貿易上の金融を調理し又は政府の命令に従い対外理財に関する事務を取り扱う |
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1887年 |
株主臨時総会の決議により、資本金300万円を増加し、600万円とする。 | |
7月6日 | 横浜正金銀行条例(勅令第29号)発布。常に政府の保護監督を受け、政府の派遣した管理官が銀行諸般の営業及び事務を監視。 | ![]() 横浜馬車道 |
1896年 |
株主臨時総会の決議により、資本金600万円を増加し、1,200万円とする。政府より、清国賠償金受取を委嘱される。 | |
1897年 |
株主臨時総会の決議により、営業期限を1900(明治33)年2月28日より満20箇年延期。満期に至れば株主臨時総会の決議によりさらに年限を定め延期する。 | |
1899年 |
本店新築の地盤工事に着手。 | |
9月9日 | 株主臨時総会の決議により、資本金1,200万円を増加し、2,400万円とする。 | |
1904年 |
本店落成。 | |
1907年 |
清国政府鉄道公債1,000万円発行を引き受ける。 | |
1913年 |
対支五国借款団に加入。 | |
1919年 |
資金を1億円に増資。世界三大為替銀行の一つと称される。 | |
1923年 |
関東大震災発生。 横浜正金銀行本店も屋上ドームと1階から3階までの内部を焼失。 横浜市に対し、震災救援金100万円を寄贈。 |
![]() 被災した姿 |
1941年 |
太平洋戦争開始後は、東亜圏戦時金融の中核として活動。 | |
1946年 |
横浜正金銀行条例が廃止され普通銀行に改組。 東京銀行が創立され、横浜正金銀行は営業を停止。東京銀行に勘定を譲渡し、横浜正金銀行本店は東京銀行横浜支店となる。 |
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1964年 |
神奈川県が東京銀行横浜支店(旧横浜正金銀行本店)の土地・建物を買収。 | |
1967年 |
神奈川県立博物館開館。 | |
1969年 |
旧横浜正金銀行本店本館(神奈川県立博物館旧館)が国の重要文化財に指定される。 | |
1995年 |
神奈川県立博物館から「神奈川県立歴史博物館」へ名称変更。 神奈川県立歴史博物館開館。 旧横浜正金銀行本店が国の史跡に指定される。 |

横浜馬車道

被災した姿